――見落とされがちな危険信号――
忙しい日々の中で、床の汚れは「あとで掃除すればいい」とつい後回しにしてしまいがちです。
しかし、その“ちょっとした汚れ”こそが、実は滑り事故の原因になっていることをご存じでしょうか。
■汚れが「滑る床」をつくる
床に残った水分や油分、ほこりや砂などの汚れは、歩くときの摩擦力を下げ、思わぬ転倒につながります。
・飲食店:油、飲み物の飛散
・オフィス:雨の日の水分、靴底についた砂
・店舗:ワックスの劣化と汚れの混在
一見きれいに見える床でも、光の加減で“清潔そうに見えてしまう”だけで、実は滑りやすくなっているケースも少なくありません。
■注意が必要な場所
人の動きが集中するエリアほど、汚れの蓄積スピードは速くなります。
・店舗:厨房・カウンター周り
・オフィス:エントランス・通路
・共用スペース:出入口・トイレ前
雨の日は靴底の水分や砂が床に移り、汚れと混ざって“滑りやすさ”が一気に高まるため要注意です。
一度事故が起きれば、ケガはもちろん、施設の信頼低下にもつながってしまいます。
■美観を保ちながら安全もプラス
「汚れを落とす=見た目をきれいにする」と思われがちですが、実は“安全性を向上するための大切なステップ”でもあります。
日常のこまめな清掃に加えて、最近では透明タイプの滑り止めや“見た目を変えずに使える”安全対策も増えてきました。
デザインを崩さずに床を滑りにくくできるので、雰囲気を大事にしたいお店やオフィスにも取り入れやすい方法です。
■おすすめは
マイクロ穿孔処理
美観を損なわない滑り止めとして特に評価されているのが、マイクロ穿孔処理です。
この工法は、石材やタイルに含まれる
・雲母(うんも)
・ケイ素
・カルシウム
といった成分を液剤でほんのわずかに溶解し、約7μmの極小の穴を無数に形成します。
ヒノキ花粉よりも小さいレベルの微細な穴のため、見た目の変化はほとんどありません。
しかし、この“見えない穴”が強力にグリップを高め、高い滑り止め効果を発揮します。
■メンテナンスには
ソイルプロテクト
美観維持と汚れの固着防止には、浸透性防汚剤「ソイルプロテクト」シリーズが効果的です。

▼種類
・ソイルプロテクトS(石材&大理石用)
・ソイルプロテクトC(コンクリート用)
・ソイルプロテクトT(タイル用)
素材に合わせて施工でき、汚れの付着を軽減し清掃性を大きく向上させます。
■まとめ
「汚れをためない」日常清掃 × 「滑りにくくする」防滑施工 × 「状態を維持する」メンテナンス
この三つがそろってはじめて、転倒防止における最適な環境が整うのです。
床の汚れは、放置すると少しずつ安全性を奪っていきます。
「今日はなんだか滑る気がする…」
それは、床が発している危険サインかもしれません。
床の滑りでお困りの方へ
弊社では、床の滑り対策から施工後のメンテナンスまで一貫してサポートいたします。
お客様の施設や用途に合わせた、最適な施工プランをご提案いたします。
床の滑りが気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。